データ活用を次のレベルへ~データ運用の落とし穴を避けるために~

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 現状のデータ活用と運用で十分と感じていませんか?DX推進が求められる昨今、様々なツール・アプリケーションを活用してこれまで手作業で行っていたデータ処理の自動化、個人でしか利用していなかったデータ処理を社内共有して活用といった取り組みをよく耳にするようになりました。しかし、データ活用に関わる課題は増え続けており、データ管理・運用の適切な管理体制が整わないと、見過ごされたリスクが後々大きな問題に発展するかもしれません。今回は2024年10月16日()に開催した「データ活用を次のレベルへ~データ運用の落とし穴を避けるために~」と題したウェビナーの内容をご紹介いたします。

業務効率化とは

 データ活用についての話をするまえに、一般的に業務の効率化というものがどういうものかを考えてみます。
 業務効率化の対象として真っ先に浮かぶのは手作業でおこなっているデータ処理、資料作成です。様々なシステムから出力されたファイル、例えばエクセルファイルやCSVファイルなど、他にもいくつもの異なるデータベースといった多種多様なインプットデータから必要となる情報を収集して、それをエクセルなどで手作業でデータを集計したり加工したりして、その結果を利用したレポートを作成するということがかつてはたくさんあったかと思います。

 こういった手作業で行っている業務は、効率化実施前は単純な作業や毎日の繰り返しの作業にたくさんの時間と人手がかかっており、さらに属人化してしまって特定の人がいないと作業がすすまないというような問題を抱えるとよく聞きます。

 そこでプログラムやツール・アプリケーションを利用して、自動化することで大幅な作業の時間短縮をはかり効率化することができます。ただし、効率化できました!で終わればいいのですが、実際に運用していくと課題がみえてきたり、今までの仕組み、プロセスに課題がみえてくることもあるかと思います

データ活用の落とし穴

 業務効率化を図り、いままで以上にデータを活用し、会社や組織の業績アップ、品質向上というものに繋げていきたいと思い業務効率化をはかったところで、様々な課題が見えてきます。それぞれの課題をみながらどういった落とし穴があるのかを考えてみましょう。

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データ活用の課題:開発
・ロジックの属人化
 作成者以外が修正できなかったりすると、その人に作業が集中したりと組織として取り組むにあたり良いことはありません。作成者以外でも対応できるツールを活用できるようにする必要があります。

・ツールが統一されていない
 とりあえず効率化、となると使えるツール、プログラム言語で対応することが多いのではないでしょうか。部署ごと、作成者ごとに使用するツールやプログラム言語が異なっていると、組織として考えたときに開発コストが膨らみます。

・データ種別の多さ
 インプットファイルの種類、扱うデータベースが複数あって異なる、ということで処理ロジックをそれぞれわける必要がでてきます。うまく共通化できるものもあると思いますが、プログラムであれば当然ファイルの種類毎、データベース毎にロジックを作りこむ必要がでてくるでしょう。

データ活用の課題:共有
・他の人のパソコンで動かない
 たとえばインストールして使用するツールを利用している場合、実行するときに実行する人のパソコンにツールをインストールしなければいけませんし、ライセンスが必要となる場合はそのライセンスが必要になります。その場合、誰でも利用できるようにと簡単にはいかず、使ってもらいたい人に使ってもらえないということが発生するかもしれません

・共有方法
 共有方法についての課題もでてくるでしょう。例えばエクセルマクロなどのファイルを共有すると、どこに元ファイルがあるのか、最新版はどれか、確認が必要になってきます。知らないうちに改版されているのに古いバージョンを利用し続けているなんてこともあるでしょう。

データ活用の課題:管理
・情報の管理
 データへのアクセス、セキュリティ面を考慮して利用者の権限などを考えないといけません。誰でもアクセスしても良いデータであればいいですが、当然部署や担当が異なることでアクセスを制御する必要がでてきます。また、同じようなデータがいろんなデータベース、テーブルにあると、揃えるためのメンテナンスが大変でメンテナンスのコストが発生してしまいます。

・履歴
 誰がいつ実行したのか、どのデータを使って出力したのか、ということを後から知りたくなるときがあるかと思います。それらの情報を出力結果を見てわからないと確認に時間がかかりますし、一歩間違えれば間違ったデータを提供することにもつながりかねません。

データ活用の課題:教育
・使用方法の説明
 新しいツールを社内に広めるためには教育する必要があるため、教育のコストは発生してしまうでしょう。また、教育をしてもそれぞれ仕様書や手順書が整っていないと、その後引き継ぎをする際にもまた0から説明する必要があります。

データ活用の課題:運用
・改修頻度
 改修頻度が多くなると、どれが最新版かわからなくなってしまいます。適切な運用方法を整備することが必要です。また、開発・維持コストが膨らむことがあるので、費用対効果についても事前に考えておくと良いでしょう。

データ活用にあたって課題をみてきましたが、振り返ってみるとやはり運用、管理に課題がでてきます。利用者への教育も含めていかにして運用していくか、そしていかにして管理していくかということに繋がっていきます。そしてそれを組織としてどうするか考える必要があります。

データマネジメントとデータガバナンス

 次にデータマネジメントとデータガバナンスについて、今までの課題を踏まえて組織としてどういったこと行えば良いか考えます。データ活用について話す中で、データマネジメント、データガバナンスという言葉があります。それぞれの違いはデータマネジメントが「データから価値を得るために行う行動」ということで実際にデータを活用する(実施する側)をさして、データガバナンスが「データマネジメントを正しく行わせる活動」ということでデータ活用のためのルール、指針(監督する側)というものになります。
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ただデータ活用するだけではなく、そこに組織としての指針、ルール、管理といったものを策定し、それに従ってデータ活用する、という流れをつくることが必要になります。どちらか一方だけがあっても十分ではありません。データガバナンス、データマネジメントがともにあることが重要です。

課題解決をサポートするツール「Alteryx」のご紹介

 組織全体のデータ活用を効率化するためのツールとして、Alteryxというものがございますので、ここからはそのAlteryxについてご紹介をさせていただきます。
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 Alteryxはセルフサービス分析プラットフォームですが、「各組織で抱える」課題に対して対応可能なツールとなっています。各業務で多用されるエクセル等に比べ、大量のデータを扱うことができ、様々なデータソースに柔軟な対応が可能です。また、GUIベースであることにより、ワークフローが可視化され属人化がしにくく、変化にも強いです。さらに、エクセルマクロや他のプログラミング言語にくらべ学習コストが低く、誰でも使えるツールとなっています。
 AlteryxはDesignerとServerがあります。Serverは「共有」「スケジューリング」「管理」をすることができ、前段お話していたデータ運用の課題を解決することが可能になります。

Alteryx Serverでの共有とスケジューリング
個人で作成したワークフローを共有し、レポート作成や結果の自動出力をスケジュール実行できるようになります。これにより、メンバーへのワークフローの共有や、ワークフローのバージョン・アクセス権限の一元管理、さらにワークフローを定期実行できるスケジュール機能などの拡張機能が利用できるようになります。共有・管理・運用の課題を解決することができます。

Alteryx Serverでの管理
Alteryx Serverでは様々な情報の管理が可能となります。利用するユーザの管理、いつどのワークフローをどのユーザが実行したかを確認することができます。また、各ユーザーごとに権限の設定、情報の制限も可能になります。

おわりに

データ活用の課題について洗い出し、課題解決のツールとしてAlteryxについて簡単にご紹介させていただきました。
資料では解決策について具体的にご紹介していますので、是非ご確認ください。