マーケティングDX:GA4の経路データ探索を見やすくカスタマイズ

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 こんにちは!私は京セラみらいエンビジョンのデジタルマーケティング部に所属しております。私たちの部門は顧客のデータやGoogle Analytics 4(GA4)のデータなど、様々なデータを扱う機会が多いですが、これまでは属人的なExcel業務が中心でした。この状況を変えるため、データ分析サービスを提供している部門と連携し、業務効率化に取り組んでいます。
 今回は、GA4の経路データ探索機能を、私たちが見やすいように別のツールでカスタマイズしたのでご紹介します。

 前回はマーケティングのデータ活用例としてMA(マーケティングオートメーション)ツールの「ハウスリストに属性を付与して活用する方法」についてご紹介しました。

GA4データの蓄積方法

 2020年3月にUniversal Analytics(UA)が終了し、GA4になってからデータの保存期間が最長で14カ月になりました。そのためGoogleが提供するデータベース「BIGQuery」にGA4のデータを蓄積してBIツール「Looker Studio」で可視化することが主流となっています。
 私たちはデータ分析部門が提供するETLツール「Alteryx(アルテリックス)」、データウェアハウス「Snowflake(スノーフレーク)」、そしてBIツール「ThoughtSpot(ソートスポット)」の操作に慣れているため、これらを活用しています。具体的には、BigQueryのデータをAlteryxでSnowflakeに連携し必要な情報を抽出し蓄積、その後ThoughtSpotで可視化しています。

構成図.png
大量のイベントデータを持つBigQueryから必要な情報を抽出し可視化する際、データの加工をノーコードツールであるAlteryxで行うことで、柔軟なデータ分析が可能です。

GA4の経路データ探索

 GA4の「探索」には「経路データ探索」という機能があります。これにより、ユーザーのウェブサイト上での行動を簡単に把握できます。

経路データ探索.png

この機能を活用すれば、資料ダウンロードや問い合わせをするユーザーの行動傾向を知ることができます。とても便利な機能ですが、ステップの数が増えると経路がどんどん枝分かれし、全体像が把握しづらいと感じていました。
また、スタートのページを1ページしか設定できないため、コラム全体、製品ページ、資料への誘導といった傾向を確認したくても、1ページずつ確認するしかなく、カテゴリーごとの傾向が分からないと感じていました。

サンキーダイアグラム

 見づらいと感じていた原因の一つは、一度分かれた経路が合流しない点でした。同じページへの導線が複数あっても、どのページがよく見られているのか、目で追うしかありませんでした。
これを解決するために、サンキーダイアグラム(サンキーチャート)で可視化してみました。

サンキーダイアグラム.png
(引用:KCME TechBlog【ThoughtSpotチャートシリーズ】サンキーチャートについて)

 これを使うと、線の太さでどのページがよく見られているか簡単に確認できます。一度経路が分かれても合流できるため、私が知りたかった「どのページを読んだユーザーが資料ダウンロードや問い合わせにつながりやすいか」といったことも、より分かりやすくなります。

GA4の経路データ探索をThoughtSpotで実現

 SnowflakeにGA4のデータは蓄積できているので、ThoughtSpotで可視化します。
コラム、イベント、ニュース、製品ページといったカテゴリーごとに、これらのページから製品ページやコンバージョンにつながっているか確認できるように、ThoughtSpotでいくつかの項目を選択できるように準備しました。下の画面は、ホームページの全ページを起点にしたユーザー行動を可視化しています。

thoughtspot001.png

 期間、最初にアクセスしたページ、最後にアクセスしたページ、コンバージョン、カテゴリーなどの項目を選択できるようにしたため、必要な項目を絞るだけで、欲しい情報が簡単にサンキーダイアグラムで可視化できます。
 例えば、ローカル5Gのコラムから流入したユーザーの行動を知りたい場合は、以下のように選択します。
thoughtspot002.pngthoughtspot003.png

そうすると、すぐにそのページだけのユーザー行動が可視化されました。

thoughtspot004.png

 コラムを書くことは、その成果が見えづらいとどうしてもモチベーションにつながりません。しかし、ThoughtSpotを使えば簡単に可視化できるため、どのようなコラムが製品ページに誘導しやすいか、資料ダウンロードにつながりやすいかなどが一目で分かり、モチベーション向上とコラム内容の改善につながります。
また、コンバージョンするユーザーが閲覧するページの傾向が見えたら、ページの導線改修やメルマガ施策を組み合わせた誘導など、さまざまな対策を行うことができます。これまでは「データの可視化」に時間を取られていましたが、施策の検討や実施に時間を充てることができ、効果検証も簡単にできるようになりました。

まとめ

 今回は、GA4の探索機能のカスタマイズについてご紹介しました。
 ThoughtSpotはカスタマイズ性が高いため、GA4の機能だけでは少し物足りない、という方にはぴったりのツールです。日々たまっていくGA4データの活用方法や可視化に悩まれている方も多いのではないでしょうか。私たちは、データ分析を専門とする部門と連携することで、自分たちのスタイルに合わせたデータ活用と業務効率化を少しずつ進めています。
 データ活用についてお困りごとがありましたら、ぜひ弊社データ分析部門にお気軽にお問い合わせください。





※「Universal Analytics」「Google Analytics 4」「BigQuery」「Looker Studio」はGoogle LLCの商標または登録商標で、Google社が提供するサービスです。
※京セラみらいエンビジョンは「Alteryx」の販売代理店です。
※京セラみらいエンビジョンはSnowflake Inc.のレジスタードパートナーです。
※「ThoughtSpot」は、ThoughtSpot社の製品です。

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