業務効率化を支えるビジネスツールの中でも、データ活用に特化したものは数多く存在します。
しかし、BI・ETL・DWH・ERP・AIといった言葉は聞いたことがあっても、「それぞれ何ができるのか」「どんな効果があるのか分からない」と感じている方も多いのではないでしょうか?今回は2025年9月17日(水)に開催した「もう迷わない!データ活用を支えるビジネスツールをやさしく解説」と題したウェビナーの内容をご紹介いたします。
データ活用系ビジネスツールとは?
そもそもビジネスツールとは何か、簡単にご説明します。ビジネスツールとは、「業務効率化を支えてくれる道具」のことです。例えば、メールやチャット・ウェブ会議などを行えるコミュニケーション系、スケジュール管理やタスク管理系、エクセルやドライブなどの情報管理・共有系など、普段業務で使用しているほとんどのものがビジネスツールです。ここで例に挙げている以外にも、ビジネスツールにはたくさんのカテゴリがあります。
今回は、その中でも、「データ活用」に特化したカテゴリについて解説します。
データ活用とは、社内外にある情報(=データ)を集めて整理し、現状の把握や今後の行動に役立てることです。例えば、商品の販売データを集計し、「どの商品がの利益となっているのか」という確認や、「今後の売り上げはどうなっていくのか」の推移を行う、といったことが、データ活用といえます。
社内には受注や売上、経費など様々なデータがあふれているかと思います。これらを活用するためにも、データ活用系のビジネスツールの導入は必要不可欠となっています。データ活用系のビジネスツールといっても様々な種類があるので、カテゴリごとにご紹介します。
ビジネスツールのご紹介
代表的なビジネスツールのカテゴリは次のようになります。
最初に、「ERP」と呼ばれるツールでデータを作成し、次に「ETL」と呼ばれるツールで分析しやすいように加工、それから「DWH」と呼ばれるツールでこれらのデータを蓄積します。そして、「BI」と呼ばれるツールでデータをレポート化・可視化させたり、「AI」と呼ばれるツールで、予測や自動化を行います。
ERP「Enterprise Resource Planning(エンタープライズ・リソース・プランニング)」ツール
データ活用の基盤として初めに使用するのは、ERPというカテゴリのツールです。主な機能は、日々の業務で発生する情報を管理し、デジタル的なデータを作成することです。ERPによって業務プロセスを標準化することで、部門間で統一されたデータをリアルタイムに共有できるようになります。また、ERPはすべての部門で同じデータを共有しているため、一度入力・修正された情報は自動的に他の部門にも反映され、常に統一されたデータを作成することができます。
ETL「Extract Transform Load(エクストラクト・トランスフォーム・ロード)」ツール
ETLとは、データを抽出したり、加工したりするためのツールです。ERPツールで作成したデータや、他のシステムからのデータを、必要な分だけ抽出したり、日付形式や単位を統一したりと、この後のツールで分析しやすい形になるように加工します。
DWH「Data Eare House(データウェアハウス)」
DWHは、ETLツールで作成したデータを蓄積するための専用のデータベースです。通常のデータベースよりもさらにデータ分析がしやすくなるように、データを日時順やカテゴリ別などに分けて、長期的かつ一元的に保管し、必要な時にすぐに取り出せるようにしておくものです。こうしてまとまったデータを蓄積することで、情報が孤立しバラバラに管理されてしまう現象、いわゆるサイロ化を防ぐことができ、組織間での連携をスムーズにします。
BI「Business Intelligence(ビジネスインテリジェンス)」ツール
データ分析といえばよく聞かれるツールかと思います。BIツールはDWHで溜めていたデータをもとにグラフや表を作成し、データを可視化します。自動レポートやダッシュボードで迅速にデータを確認でき、データに基づいた経営判断や業務改善などの意思決定のサポートをします。
AI「Artificial Intelligence(人工知能)」
AIが、データから異常検知や予測を自動で行います。BIと少し似ているところもありますが、「BIは人間がデータを見て判断する」のに対し、「AIはデータを元に自動的に未来を予測する」ので、人間では気づけないパターンなども提示してくれます。
各カテゴリの機能・役割を正しく理解し、適切な順番で使用していくことで、効果的なデータ活用を実現することができます。
以下の図がツールを使ってデータを活用するフローになります。

データは、ただ持っているだけでは意味がなく、加工して分析・可視化することで価値が生まれてきます。このデータ活用プロセスの中で、可視化の実現に目を向けることが多いかと思いますが、「データの精査・準備」が最も重要なプロセスになってきます。
ここからは、「データの精査・準備」をする際に活用するETLツールの中から、Alteryx(アルテリックス)について特筆しご紹介いたします。AlteryxはETLに属しているツールではありますが、ETLからBI、AIまで、この一つで幅広くデータを扱うことのできる便利なツールとなっています。
Alteryx(アルテリックス)とは?
Alteryxを使ったデータ処理の流れを簡単にご紹介します。AlteryxDesignerは、ローカルのPCにインストールして利用するソフトウェアです。これを使って、みなさんお持ちの様々なデータ、CSVファイルからデータベースまで接続を行います。最終的には、BIツールやレポートなどの形で得られたインサイトを共有していく、というのが一連の流れになっています。

特長してGUIを用いたわかりやすいインターフェースが採用されており、ノーコードでデータ処理・分析を行なうことができます。データ分析の専門家がいなくてもデータ分析を始めることが可能になります。操作のイメージは動画にてご紹介します。
おわりに
データの活用が欠かせない今、まずはデータの整理から初めて見ませんか?京セラみらいエンビジョンがデータ活用のサポートします。
資料ではビジネスツールの詳細な活用方法やAlteryxについてご紹介していますので、是非ご確認ください。

