ローカル5Gの現在と未来 ローカル5Gで実現する高品質な通信インフラの可能性

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529()31()に東京ビッグサイトで開催された「ローカル5Gサミットin ワイヤレスジャパンxワイヤレス・テクノロジー・パーク 2024」で、基調講演に登壇しました。今回は基調講演の内容をご紹介致します。

会社紹介

 近年の通信技術の発展によりコネクティビティの自由度が一層高められ、今や、あらゆる物や人がネットワークに接続し、自動的にお互いのリレーションシップが高いレベルで活かされる情報革命の到来が現実のものとなっています。京セラみらいエンビジョンはこの情報革命の基盤となるMobile Internet、AI、IoT、Bigdata、仮想クラウド分野はもちろん、さらにその各分野を細分化した5G、SDN、NFV、GPONに関係するエンジニアリングまで、幅広く事業を展開しています。
 ローカル5Gの取り組みとしましては、「お客様の要件確認」それに伴う全体設計や機器選定とともに、電波発射する際、必要となる事業申請や免許申請、機器調達、基地局の設置、運用保守も含め、「ワンストップで提供可能な導入支援サービス」を提供しています。

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ローカル5Gの概要

 5Gは4Gと比べて「通信速度」「通信容量」「同時多接続数」「遅延時間」が大きく飛躍的に改善されています。
 ローカル5Gとは、各企業や自治体様が自らの建物内、敷地内で自営で構築する5Gのサービスです。そのため、ローカル5Gを利用する場合は、機器を購入し、免許申請を行い、敷地内で運用するというものとなっております。通信事業者様が提供するパブリック5Gは通信速度に上限が定められているケースがあり、災害時など全体の通信業が増える場合は通信輻輳の影響を受けることがありますが、ローカル5Gであれば自社設備のため、こういった影響を受けずに利用することが可能です。
 ローカル5Gの具体的な活用例として、「スマートビルディング」「重機遠隔操作」「港湾監視対策」「映像配信」「トンネル対策」「テーマパーク」「高速道路対策」の分野で引き合いがここ半年で増えております。特に倉庫や工場は通信事業者様の5Gが入らない等が理由で、DX化を検討するうえでローカル5Gの導入検討が増えているように感じます。

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SUb6ソリューション"OmniPOD"紹介

 弊社はQCT社(Quanta Cloud Technology)の国内販売代理店としてローカル5G機器を販売しています。
 QCT社のOmniPODは商用を意識してコアネットワークの冗長化が図られており、オンプレ環境で安定した稼働が見込めます。1台のBBUから最大16台のRRUを接続することができ、DAS装置を別に用意することなく、容易にカバレッジの拡張が可能です。本製品はシンプルなシングルベンダー構成となりますので障害などがあった際もベンダー間の調整、確認など不要でわかりやすい運用となっております。

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 OmniPODは標準構成、そしてユーザーの商用化向けに、マルチサイトでコアネットワークがシェアできる大規模向けの構成を用意しております。さらに、昨年の夏にローカル5G普及期を迎えるための中小企業や小規模案件に適用できるように、COREの冗長構成なしのライト版をリリースしました。
 RRUについては屋内型、屋外型を提供可能です。特徴的なのは、フロントホールゲートウェイにRRUを増設するだけでカバレッジの拡大を行うことができ、高価なBBUを増設せずとも手軽にエリアの拡大が可能です。最近では同一セルによる広いサービスエリア構築可能な機能がQCT社製品で評価されています。
 運用管理ツールは管理者が使いやすい、わかりやすいGUI設計で、8種類の機能を提供しております。専門知識がない素人でも簡単に使えるように設計されております。
 QCT社製のローカル5Gのまとめとして、他社との差別化として下記4つがあげられます。

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ラボでのUE接続及び、運用監視ツールOmniViewデモ

 弊社三田にある本社にはローカル5Gラボがございます。ラボは実施したスループット遅延値のテストの様子を動画にてご紹介しました。

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 運用管理ツールEMSOmniView」は保守管理用のダッシュボードで、障害の状況やネットワークのパフォーマンスなどをグラフィカルに見ることが可能です。設定もGUIベースで行うことが可能となっており、エンドユーザー様自らが利用しやすいようなシステムとなっております。

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拡張されるローカル5Gネットワーク

 ローカル5Gでは上りを高速化する技術として準同期方式が利用できますが、さらなる上りを高速化するために、上りの通信時間をさらに増やす準同期2,3を利用可能にすることが提唱されています。弊社ラボにてOmniPODのTDD3(準同期3)設置を実施し、アップリンクテストを行ったところ、アップリンク600メガ出ました。現時点でアップリック600メガ以上を普通に実現できる無線機ベンダーは通信キャリアグレードの機器ベンダー様以外でいない状況かと思われます。ご興味がある方はお気軽にお問い合わせいただき、弊社ラボで実際にご確認いただけますと幸いです。

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ローカル5Gレンタルモデルの紹介

 "ローカル5Gを試してみたいけど、、、"といったユーザー様向けにサブスク5Gというサービス名でレンタルプランを開始致しました。高価なCoreをシェアリングでご利用頂くことで、3か月462万円の価格を実現しました。このプランは小規模でPoCなどを行ってみたい方に向けて、3か月という期間を設定しましたが、PoC成功後に返却などせずにそのまま商用化も可能となっております。機能面では、例えば製造業様であれば他の工場もローカル5Gエリアにすることや、Coreをオンプレ化するなども可能です。また契約を長期のリースへ変更、機器の買取りなど柔軟に対応可能ですので、是非ご相談下さい。

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おわりに

 弊社ローカル5Gのラボでは、ローカル5Gの機器を使用して様々な端末の検証を行っており、状況に合わせて様々な利用シーンに合わせて端末のご提案も出来るようにしております。お客様のほうでお持ちのソリューションで、ローカル5Gと接続したいといった事がございましたら、是非、ご相談・見学などいただければと思います。
 最後に、弊社はローカル5G導入に必要な工程をワンストップで対応させていただくことが可能です。また、サービスなどを提供されようとしている会社様も協業という形でローカル5G市場を一緒に盛り上げていきたいと考えておりますので、ぜひお声がけください。