Cato Cloudとは#5

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# はじめに

京セラみらいエンビジョン ICTインフラソリューション部のトンナムと申します。
前回まではSASEについて解説しました。そのSASEコラムの中でも弊社が取り扱っているCato Cloudに少し触れました。Cato Cloudは、革新的なネットワーキングおよびセキュリティソリューションであり、企業のデジタルトランスフォーメーションを支援するために設計されています。
今回第5回と次回の第6回では、Cato Cloudについてもっと詳しく知っていただくために、その機能や特徴についてご紹介いたします。

# CatoNetworks社について

まずCatoNetworks社についてご紹介いたします。CatoNetworks20151月に設立された企業であり、イスラエルを拠点とし、SASESecure Access Service Edge)プラットフォームの提供を世界で最初に開始した先駆的な会社です。CEOとして、シュロモ・クレイマー氏が就任しています。クレイマー氏は、CheckPointImperva(インパーバ)などの創業者としても知られています。

CatoNetworksは、企業のネットワーキングとセキュリティを一元管理するための総合的なソリューションを提供しており、その革新的なアプローチは市場で高い評価を受けています。現在、CatoNetworks1000社以上の顧客と30万を超えるモバイルユーザを抱えており、グローバルな規模で幅広い業界で活動しています。

従来のネットワーキングとセキュリティのアプローチでは、これらの機能が異なる製品やサービスに分散しており、それぞれ独立して管理されていました。しかし、CatoNetworksSASEの理念に基づき、これらの機能を単一のクラウドサービスに統合することで、ネットワークとセキュリティの一元管理を実現しています。

CatoNetworksのアプローチは、CASBCloud Access Security Broker)、ファイアウォールとしてのサービス、SD-WAN、セキュアWebゲートウェイ、ゼロトラストネットワークアクセスなど、複数のカテゴリと機能を統合した世界初のSASESecure Access Service Edge)プラットフォームとして提供されています。

# Catoクラウドとは

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Catoクラウドについてもう少し細かくご説明をしていきたいと思います。
CatoクラウドではOne NetworkOne SecurityOne Policyをかかげており、ネットワークとセキュリティ機能を、すべての拠点とモバイルユーザ向けに単一のグローバルクラウドサービスに統合します。
Cato Cloudではインターネット上にすべてのネットワーク及びセキュリティの機能を実装しており、ファイアウォールやURLフィルター、IPS、アンチウイルス、VPNCASBDLPといった様々な機能をクラウド上にすべて実装しているのが大きな特徴のひとつとなります。
インターネットに抜けていくポイントはすべてCato Cloud経由でのアクセスになります。

本社や拠点については、エッジのHWデバイスとしてSocketを提供しています。条件によってはゼロタッチでの導入が可能となり、インターネットにつながれば即、最寄りのPoPにつながるようになっています。

現在、場所関係なく、どこでも仕事ができるような環境になった為、リモートのユーザやモバイルユーザにもWindows/MacOS/Android/IOS/IPADOS様々なOSのクライアントソフトを提供しております。

そして、IaaSとして活用されている企業も増えております。
AWSやAzureなどの基盤についても、バーチャルSocketを提供しており、拠点と同じようにCato Cloudに接続することが可能です。
このようなセキュリティ機能をクラウドで一元管理することが、Cato Cloudの大きな特徴となります。

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# PoPとは

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Catoクラウドは、様々な接続ポイントのセキュリティ機能をクラウドで一元管理することが大きな特徴です。

まず、Catoクラウドの一番大事なものとも言える、Catoクラウドのアクセスポイントとして、PoPPoint of Presence)についてご説明いたします。PoPは、Catoクラウドへのインターネット上のアクセスポイントであり、Point of Presenceの略称です。最寄りのSASE PoPに接続するだけで、場所を問わず均一なパフォーマンス、セキュリティ、キャパシティ、可用性を実現することができます。このため、専用線の設置やMPLSに依存する必要がなくなり、高速な通信を提供することが可能となります。

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CatoクラウドのPoPは、グローバルに展開されており、世界各地に配置されています。

CatoNetworksは現在、グローバルに80拠点以上のPoPを展開しており、その中には日本国内の東京と大阪も含まれています。これにより、日本国内のお客様は、近くのPoPに接続することで高速かつ安定したネットワーク接続を享受することができます。

さらに、海外に拠点を持つお客様に対しても、CatoNetworksは安心して利用いただける環境を整えています。グローバルなPoPの展開により、海外のお客様も高品質なネットワーク接続を実現することができます。CatoNetworksは、地理的な制約を超えた統合的なネットワーキングとセキュリティを提供することで、企業のグローバルなビジネス展開をサポートしています。

# おわりに

今回のコラムではCatoの概要について紹介しました。次回はCatoのユースケースについて紹介していきたいと思います。ぜひ次回もご期待ください。