売掛金の回収はいつ? いくら?
僕は製造業の会社に勤める入社10年目の経理担当です。僕の働いている会社では、いつまでにいくらの売掛金が回収できるのか、適切な売掛金管理を目的に売掛金台帳(リスト)を作って管理しているんです。このリストには請求済であるかどうかと、入金予定日の記載が必要なんですが、手作業でやらないといけないことがあって作成が大変なんです。
この売掛金台帳を作るには、債権システムから当月末までの売掛金の一覧を抽出するんですが、別のシステムで請求書を発行しているので、この売掛金一覧には請求に関する一連の情報(入金予定日や請求番号)が反映されていないんです。そこで、前月末時点で作成し管理していた売掛金台帳に記載していた請求に関する一連の情報を、改めて当月末時点の売掛金一覧へ反映する必要があるんです。取引の多い会社であれば当然複数の案件があり、似たような案件も計上されたりして間違えやすいので、案件毎に発番される固有の11桁の納品書番号をキーに紐づけし、転記しなきゃいけないんです。これが、毎月2,000~3,000件ぐらいあるので、かなり大変なんです。前月末に作成した売掛金台帳からの転記が完了した後は、営業担当者別や取引先企業別、合計と明細を記載した売掛表を作成し、ここまで作業してようやく元となるデータができました。
でも、まだ終わりではありません。売掛金や請求書の発行は日々行っていますので、その都度、当月発生した売掛金と請求済みの売掛金の入金予定日を売掛金台帳に埋めなければいけないんです。当月分については、請求書管理簿に記載されている入金予定日を、12桁の受注IDをキーに売掛金一覧に転記していくんですが、これも毎月200件ぐらいあって手間がかかるんです。
このような対応を日々行うことで月末には、当月末時点での入金予定日が記載された売掛金台帳ができ上がり、いつまでにいくらの売掛金が回収できるのか見えるようになります。
このように毎月月初に、11~12桁の番号を確認しながら2,000~3,000件の情報を売掛金台帳に転記していくのは、正直かなり大変でした。毎回1.5時間ぐらいかかっていたんです。さらに、売掛金が発生する度に売掛金台帳に埋めていくのも手間がかかっていました。でも、この作業をAlteryxで設定したら、たったの10秒でできるようになりました。今からその方法を共有しますね。
売掛金台帳の作成が1.5時間から10秒に短縮
ステップ① 売掛金台帳から売掛金一覧へ、請求に関する一連の情報を転記
債権システムから抽出した当月末までの売掛金の一覧と前月末時点で作成し管理していた売掛金台帳をAlteryxに読み込ませます。固有の11桁の納品書番号をキーに請求に関する一連の情報を売掛金一覧へ転記させます。
請求に関する一連の情報を反映した売掛金一覧から、営業担当者別や取引先企業別、合計と明細を記載した売掛表が作成されます。
ステップ② 請求書管理簿から、売掛金回収が未対応の案件の請求に関する一連の情報を転記
次に、当月発生した売掛金の情報を売掛金一覧に反映させるために、請求書の発行があった際に、請求書管理簿と売掛金一覧をAlteryxに読み込ませます。請求書管理簿には売掛金の回収状況が記載されているため、そこから未対応の案件のみ拾い、受注IDをキーにして請求に関する一連の情報を売掛金一覧に転記させます。
これで売掛金台帳ができ上がりました。この設定により、毎月手作業で行っていた2,000~3,000件の情報の転記がたったの10秒でできるようになりました。膨大なデータから情報をコピーペーストする作業は、Alteryxの得意分野です。こうした作業にお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。
Alteryx

セルフサービスデータ分析ツールの決定版です。分析の前処理から機械学習による分析出⼒までを、ノンプログラミングで⾼速に処理します。
詳細を⾒る