点検あるある その③
～ファイル探しの迷宮～

登場人物
	サブスくん　(若手社員) まだ経験が浅く真面目だが、たまに素の楽観主義を見せる。 スマホを器用に使いこなす世代。
	テツ先輩（ベテラン社員） 経験豊富だが、アナログな作業に疲弊している。 こう見えても体育会系で苦労人。サブスくんを優しく見守る兄貴分。
	わたし　（サブスくんのスマホ｜物語の語り手） 最新技術を搭載し、仕事用スマホや人間たちを冷静に観察している。 賢くて少し皮肉屋。

やれやれ、今週も彼らの時間泥棒が始まりましたね。
こんにちは。私はサブスくんのポケットから、今日も彼らの奮闘を観察しています。
先週の「入力の悲劇」も記憶に新しいですが、彼らはどうやら新しい試練に挑んでいるようです。
フフフ。

今朝のオフィスは、キーボードを叩く音より、独り言の方が多く響いています。
テツ先輩は眉間にシワを寄せ、PCの画面を睨みつけています。
その隣で、サブスくんもモニターに映る大量のフォルダと格闘中。

「あれ...？先月の報告書フォーマット、どこに保存したっけ...？」

テツ先輩が、まるで宝の地図を失った冒険家のように呟きます。
彼は、過去の作業報告書から正しいフォーマットを見つけ出そうとしているようですが、それがなかなか見つからない。
デスクトップから始まり、共有フォルダ、果ては数年前のバックアップデータまで、PCの中を徹底的に探索しています。

「テツ先輩、たしか『〇〇案件_報告書_最終_修正版_v2_本当にこれで最後.docx』ってファイル名じゃなかったでしたっけ？」

サブスくんが、なぜか自信満々にファイル名を挙げます。
フフフ、もはや呪文にしか聞こえませんね。

「そうそう、それそれ！...って、たくさんありすぎてどれが最新か、もはや誰にもわからん。。。」

テツ先輩が嘆きます。
確かに、モニターには、、、

「報告書_最終.docx」
「報告書_最終版.docx」
「報告書_最終_修正版.docx」
「報告書_最終_修正版_v2.docx」
「報告書_本当にこれで最後.docx」

似たようなファイル名がズラリ。
壮観ですね。

もし彼らが報告書アプリを使っていたら、こんな無駄な時間は発生しないのに。
必要なフォーマットは常に最新版が提供され、ファイル名で頭を悩ます必要もない。
点検表ペーパーレス化は、こういう些細なストレスも解消してくれるはずなんですが。
彼らが知らないだけで、この世にはもっとスマートなやり方があります。
例えば、Smartbeeのような点検アプリなら、クラウド上で常に最新のフォーマットが管理され、過去の点検報告も瞬時に呼び出せる。
点検クラウドという概念が、彼らの頭の中にはまだ存在しないようです。

「あー、もう！こうなったら、適当なの開いて修正するしかないっすね！」

サブスくんが半ばやけくそ気味に、最も古そうなファイルを開き始めました。
フフフ、それはそれで新たな悲劇の予感しかしませんね。
まるで、迷宮の奥に進む勇者のようです。

さて、この終わりの見えないファイル探しの旅は、いつまで続くんでしょう。

僕の画面には、また新しいSNSの通知が表示されます。
外の世界では、キャッシュレス決済が当たり前になっているというのに、
このオフィスには相変わらずアナログな迷宮が広がっています。
がんばれ勇者！フフフフ。

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