現場点検や保守作業を行う企業にとって、「報告書の作成」は必要不可欠な業務です。
しかし現場ではまだ紙の使用が深く根付いており、帰社してから紙に残した結果をPCに転記するといった作業を行うことが少なくありません。
この作業は、本来の業務以上に時間を取られ、担当者の負担になっているケースが少なくありません。
私たちが開発した報告書作成システム「SmartBee」は、まさにこの「見えづらい負担」にフォーカスして生まれたプロダクトになります。
この記事では、SmartBee導入によって得られるROI(Return on Investment、投資対効果)について、開発者の視点から掘り下げてみたいと思います。
報告書作成の「隠れたコスト」
まず、従来の報告書作成にはどのようなコストが潜んでいるのでしょうか?
・現場作業の連絡
・現場でのメモとPCへの転記
・写真の整理・貼り付け
・フォーマットの不統一による確認作業の増加
・上司やクライアントへの提出前の差し戻し対応
これらの作業には、1件あたり30分〜1時間以上かかることもあり、月間で数十時間単位の作業時間が発生します。しかもその大半が「付加価値を生まない作業」です。
システム導入による「時間削減効果」
SmartBeeを導入することで、以下のようなメリットが得られます
・テンプレート化されたフォーム入力により、現場での記録をそのまま報告書に反映可能
・写真の自動貼り付け・整理機能により、画像の扱いにかかる時間を大幅短縮
・過去データの確認で、類似案件の報告書を高速作成
・クラウド連携によるリアルタイム共有で、紙の移動・確認作業がゼロに
あるお客様の事例では、1件あたり60分かかっていた報告書作成が5分に短縮され、全体の作業工数を月間で約70%削減することができたという実績もあります。
数値で見るROI
では、実際にどれほどのROIが見込めるのか、簡単な試算をしてみましょう。
・報告書作成件数:月100件
・1件あたりの工数削減:30分
・時給:2,000円(人件費換算)
30分 × 100件 × 2,000円 = 100,000円の月間削減効果
年間にすると約120万円の人件費削減に相当します。
SmartBeeは年間運用費が60万円、初回コスト10万円となりますので、初年度で十分に元が取れる計算になります。
ROIは「金額」だけじゃない
ROIというとつい「コスト削減」や「金額換算」に目が行きがちですが、見逃せないのは次のような定量化しづらい価値です。
報告の質が上がる(誤字脱字、フォーマット不備の減少)
⇒引き戻しや差し戻しの減少
⇒再度現場に向かう必要がなくなる
業務の属人化を防ぐ(誰でも同じ品質の報告書が作れる)
⇒引継ぎのコスト減少
クライアント対応が迅速になる(提出までのリードタイム短縮)
⇒資料の取りまとめが容易、作業の状況が分かりやすい
従業員の満足度が上がる(無駄な作業が減ることで本来業務に集中できる)
⇒写真を撮影し報告書にすぐ貼り付け、写真にコメントも記載可能
これらは直接的なコスト削減とは異なりますが、企業全体の生産性向上や信用力向上に直結します。
開発者として意識していること
私たちはこのSmartBeeを、単なる「ツール」にとどまらせるつもりはありません。報告書作成という業務の中にある"ムダ"を洗い出し、現場が本当にやりたいことに時間を使えるようにする。そのために、ユーザーのフィードバックを丁寧に吸い上げ、進化を続けています。
最後に──「効率化」は投資である
システム投資は、短期的にはコストに見えることもあります。しかし、適切な設計と運用によって、それは明確な「利益」を生み出す存在になります。報告書作成システムは、その代表例です。
「報告書作成にこれだけの時間がかかっているのは普通だ」と諦めていた現場こそ、一度立ち止まって「その時間、本当に必要?」と問い直してみてください。
その答えを、私たちのシステム「SmartBee」が提示できるかもしれません。
SmartBee

作業項目や現場情報の一括管理を可能にするクラウドサービスです。
SmartBeeを導入すれば、管理業務の負担が減るばかりでなく、点検現場の状況をリアルタイムで把握でき、ミスやコスト削減につながります。